21世紀の資本 インフレが富の平等を醸す
日本が閉塞していて、中国が栄える国の違いは、経済成長率にあるのは当然だが、その裏にあるのは、インフレだと思っています。
団塊の世代が社会に出たと同時に始まった、経済の急成長は同時に給料をも押し上げ、平行して物価も上がっていった。それは戦後の経済ほど急激ではなかったが、成長とともに富の平分をも成し遂げ、それが日は昇るに象徴された、よき日本の過日の姿だった。
ひとつには、列強に依って軍備を抑えられていた効果もある。もう一つがインフレなのです。
低所得者は蓄えがない代わりに、日々の労働が資本でそれを貨幣に変えて生きる世代です。インフレが進行すると、蓄えが目減りして見かけの生活は苦しくなりますが、物価にスライドして給与も上がらざるをえないので、資本の短期ショートだけで、なんとか生きていくことができます。
資本の収益率を上回る、産出と所得の成長を得るには、インフレに期待するより他ないのです。
例えば、春に米の価格が1万円だったとして、秋には2万円になったとしますと、栽培期間中は苦しいけれど、秋には物価に相当する収穫を得ることができます。
翌春3万で秋には4万になっても、米を在庫して小売をしていれば、都度に相当する価格で売り払い、必要な経費を補うことができます。
しかし、貯金で暮らしている方の場合は、1万が4万になることは耐え難いことですが、家族制度を修正して子どもと暮らすことができれば、日雇い労務者であっても稼ぎ手がいれば、インフレに対応することができ、ロシアのようにインフレを演じる政府を得られることが、子孫にとっては幸いな事になるのです。
その対応策は、自給自足と日々働いて稼げる仕組みを家族単位で持つこと、のような気がします。
資本の考え方を改める。
資本を貨幣で持っている人は、資本の収益率の高い方法を探す。
資本を貨幣で持っていない人は、短期で回収できるような労働資本つまりカラダ。肥やしが不要な田畑の仕組みを持った自給自足体制によることで、資本すなわち時々に貨幣で回収できる対応策を持つことです。
これを準備した者に依って、インフレを演じられ得る代議士を選び、過半数の代表として送り出すことです。
イデオロギーは何も機能しません。中国ですら資本主義に生きる道をもとめ、見事にインフレ政策に依って勝ち上がってきました。彼の国に消費税があるとお思いでしょうか。
アメリカもまた、消費税を採用せずに国力を保全しています。ロシアはすでに賭けに出ました。
ひとり北欧に習って、消費税に依って国力を落とし、国家として負け組に向かっているのが日本です。
ちょうどあの頃のように、大きな資本に依って騙されているのです。
騙されたのは2回。
一回目は維新の時、維新新政府が何故、地租改正をしたか?
列強は、幕府が負った莫大な負債を新政府が肩代わりしないと、「新政府として認めない」すなわち「攻める」ことにより、新旧の軍備費すなわち「日本全体の借金を払え。」と言ってきたから、お米で徴収してでは不可能なので、考えました。
田んぼ1反歩1円の値段をつけて所有権なる言葉を作り、天子様のものを国民にくれたのです。
田んぼ5枚貰えば5円の資本家、そこから固定資産税すなわち、地租を30分の1、15銭(センでは変換できなかった)のお金を集めて、列強すなわち今でも残る西洋の資本家に払ったのです。
明治維新は、ある意味、資本家に踊らされた芝居だったのかもしれません。
今日はここまで。
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