自然農基本形9 化学肥料(その一)
化学肥料は、窒素・リン酸・カリって、中学の職業家庭科の「農業」編で習いました。
ワタシは、理科は100点満点の通知表5でしたが、何故か「農業」が苦手で、この項、通知表2程度であったことを記憶しています。因みに職業「工業」は満点でした。
何故不可だったのか?今思うに、教えて貰っていることに、その当時から「疑問」があったのです。実は理科の才能は、伸びているわけではなく、当時の基礎学力での考察に拠っている部分が大きいので、当時も正否が解っていたのだと、改めて認識しました。
これまで勉強してきましたように、植物の組成の大多数は、炭素Cと水素Hと酸素Oで、水に溶けた炭酸ガス即ち、Co2とH2Oなので、窒素Nはさておき、リン酸PやカリウムPなんて、知らないのではないでしょうか。
これがウソである理由に、小保方女史の研究でお分かりのように、画像がないものは空想です。お疑いの方は、因みに「植物の組成 NPK」で検索してみましょう。Webではたくさんの論文が見受けることが出来ますが、その横の「画像」で検索してみると、小保方さんを責めた「それが出来ている画像」が一切見当たらないことです。
画像を検索する前にWeb全般を検索したのはその為で、言葉としてはあるけれど「窒素が茎を造っている画像・リンが実を作っている画像・カリに拠って根が形成されている画像」そのものが存在しません。
若し、その画像なくして、化学肥料で農学博士をお持ちのDrは、直ちにその画像をアップして、正当性を世に示すべきです。
さて、そのようにして、窒素肥料とは、植物の水溶液の酸素濃度を高めて、酵素の活性を高める触媒として利用されています。
窒素肥料の代表作、硝酸アンモニアN2H4O3 硝酸HNO3とアンモニアNH3の化合物、いずれも窒素Nを含んだ化合物なので、水H2Oに溶けると窒素の溶液になります。
窒素と酸素の組成は、大気において1:4ですが、水に溶ける時に窒素と酸素は別々の特性をしめし、溶存窒素量には制限がなく、溶存酸素量には水温における飽和量があります。逆に酸素に比べて窒素は不活性ですので、水に溶ける時に窒素と酸素の割合は1:2となります。厳格には1:1.98となっています。
植物の活性は酵素の活動に拠って成長が盛んになります。酵素の活性を高めるには、活動に必要な酸素とミネラルを供給してやる必要があります。
窒素肥料の硝酸やアンモニアを水に溶かすと、どんどん解け使われるチャンスがないので、いつまでも残留しています。ところが酸素の含有量は溶存窒素に依存しますので、酵素が使っても使っても、使う端から活性の酸素は大気中から供給されますので、温度さえあればどんどん成長をしていきます。
それが窒素肥料の肥料と呼ばれる所以です。硫酸だの尿素だの窒素肥料を与えますと、葉が青緑に深くなって、あたかも勢いが増した様相を呈して、成長もしますので、お百姓の皆さんは、これを手放すことができません。
光合成の式の炭酸ガスの対辺に酸素が在って、窒素肥料の影響で溶存酸素量が飽和に達している時、この式の右側が制限されます。
6CO2 + 12H2O →光合成及び葉緑素→ C6H12O6 + 6H2O + 6O2
最後の6H2O6 に対して溶存酸素としての6O2 が、既に飽和に達しているので、容易に溶け込めずに式が満足しない。
即ち、葉からの光合成が盛んに為されていない。化学変化の青色のスペクトルに余りが見られるので、緑以外に青い光も反射して、葉が青緑の深い色になる。
一方、酸素過多により、酵素が活性化して成長は促進される。ミネラルの供給もまた溶存酸素過多により激しく溶け込んでこない。
供給は緩慢だが、生産は急を突いている。即ちサプライズチェーンに問題が生じている。
軍隊で言えば、前線は活発だが弾の補給が滞ったら、即敗戦。
植物は、ミネラル不足素材不足の、スポンジ状の太っちょに育つので、病気に弱くなる。
これが、葉物に尿素肥料くれれば、柔らかな菜っ葉になる所以ですね。
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