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奈良県 美吉野酒造
花巴 宮下米(いのちの壱) 精米率88% 酵母無添加の山廃自然醸造
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重田法一杜氏試作 いのちの壱 精米率90% 速醸造り
酒造りの常識1 お米の外側にはお酒をまずくする成分があるので、精米率を高めるほど美味しい酒ができる。
食べるお米は、精米機で摺って、玄米の表皮を取り除いただけで食べます。表皮のお重さが10%ほどです。
酒造りの場合には精白と言って、専用の精米機に掛け、お米の温度が上がらないようにユックリ磨ることにより、お米の形を保ちながら、表面を少しずつ削っていきます。
「磨き」とも言います。これが精白率で、玄米の目方に対しする、残りの米の目方によって、何%と表示します。
60%以上に削りこんだのを吟醸酒、YK35という神話があって、酒米山田錦・熊本の香露酒造の酵母・磨き35%の大吟醸で造れば、必ず売れる。
その神話をさらに磨きこんだのが、獺祭23%の大吟醸、案の定世界を席巻しています。
上に掲げた2本の酒は、その常識を正反対の方向に向けた酒。
精白率90%、88%、たまたま近所の農協の精米機で摺ったら、その歩合だっただけ。
これでうまかったら、精白設備不要、精白手間コストダウン、材料歩留まりアップ、いいこと尽くし。
酒蔵も考えるようになっている。
しかも、両者とも、新しい挑戦を加えていて素晴らしい。
前者は、酵母無添加の山廃造り、後者はなんと速醸造りだ。昼間呑んでも頭痛くならない。もちろん二日酔いも無縁。
むしろ、夜中に腹減ってって、生きた酵母でお腹が健康になる。百薬の長だ。
酒造りの常識が、覆されつつある。
長野県 佐久の花酒造
佐久の花 宮下米(コシヒカリ) 精米率60% 山廃造り
酒造りの常識2 酒米という酒造り専用の米でないと、美味しい酒ができない。これ常識中の常識。
この酒蔵は、もう3年にわたってコシヒカリで挑戦している。そろそろ定着していて、駅前の酒楼だが、ビジネスマンが出張の毎に呑みに寄るのだそうな。
そりゃそうだ、酔醒爽やか部屋に戻って書類の整理ができるとは。また来年も出さざるをえない。
香川県 丸尾本店
悦び凱陣 信州美山錦 精米率70% 酵母無添加山廃造り
酒造界の鉄人丸尾忠興杜氏が、自信の作。美山錦ながら磨き70%にて、生原酒を約1年寝かして提供。力強い酒である。
氏の弁によると、我が田はよろしいのだそうな。今年も頑張って美山錦も作ります。
少なくない杜氏さんが、酒造りに新しい風を吹き込んでいる。果たして行く末は如何に。
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