無農薬で自給自足

 今年から、無農薬農業にジャンルに、米つくりを加えます。 冬季湛水にて自然豊かな田んぼにして、ほたるの居る田んぼを創ります。   誰でもが簡単に無農薬の田んぼつくりができるよう田んぼを用意し、定期的に実習教室を計画して、自給自足の米つくりを支援します。  武石川の源流のきれいな水で米つくりをしましょう。  宮 下   和 美 

日曜日, 4月 23, 2017

星の皇子さま、宇宙の王に立候補。

 上田のお城の桜が咲いたというニュースと同じ日に、
隣の星の皇子さまが、『宇宙の王になる決心を為された。』と謂う記事が出ました。
私は、山蕗の薹を摘んで謁見に行ってきました。

 星の皇子さまが、曰るに、
春とはいえ、外はまだ寒い風が吹いているのですが、お部屋ではポカポカと暖かい陽が射しているので、椅子に座ってお昼寝してましたら、カエルが目の無いヘビに乗ってやってきたのだそうです。

 星の皇子さまは、ヘビはお好きではないのですが、ふたりの様子がおかしいので、お話を聞いてあげることにしました。

 カエルが「申し上げます。」って言ってからお話するには、
「ニンゲンが田んぼに、除草剤やら殺虫剤という化学物質を撒くので、仲間がみんな死んでしまいました。」
「カエルはもう田んぼには住めないので、高い山に避難したカエルの一家とヘビの一家が、かろうじて生き残りました。」
「みんなで話し合って、星の皇子さまにお願いするためにやってきました。」
「ヘビに食べられてしまっても、家族が生き残るためには、どうしても星の皇子さまにお会いしなくては、と考えました。」

 星の王子さまは、目の見えないいヘビにも、お尋ねになりました。
「どうしてカエルと一緒にやってきたの?」

 ヘビが申し上げますに、
「星の皇子様に合う旅には、ヘビの知恵が必要なのですが、旅を終えて無事に帰るには、カエルの運が必要なのです。」
「カエルを食べてしまわないように、自分で炎の中に飛び込んで眼を焼いて、背中に乗せて、舵を執ってもらってやってきました。」

「どうして?」
って星の皇子さまがお尋ねになると、ヘビはからだをクネクネさせて言いました。
「このままだと、みんな死んでしまうので、カエル断ちを約束するために、自分で眼を焼きました。」

 星の皇子さまは、二人の勇気に感心されましたが、悲しい心になって、再び聞きました。
「どこの星なの?」
 カエルがお答えするのには、
「銀河系、日本星です。」

と謂うような訳で、星の皇子さまは、宇宙の王になる決心をされたのです。

 私は、王様になるのには選挙があって、それに勝つには仲間の推薦とか、お酒を飲ませなけりゃぁとか、そんな心配をしてしまうのです。

 星の皇子さまは、そんなことは考えていませんでした。
カエルとヘビの住む日本の星を、ニンゲンが汚してしまったことを、ただ悲しんでおられるのです。
 ニンゲンのことも、死んでしまったカエルやヘビのようになるのではと、心配しておられました。

 私は、15歳で学にココロザシた頃、星の皇子さまと似たような心の持ち主でしたので、30歳で独立した頃には、『ヒトの為に生きるのだ。』と、真剣に考えて今日まで生きてきたように思っていました。

 昨日、星の皇子さまのお話をお伺いして、『自分が完全に俗物になってしまっている。』ことに気づきました。

「一体、この37年間は何だったのだろう?」
結局、自分の体裁だけしか考えず、
「好き勝手に生きているだけではないだろうか?」
本当に、『ヒトの為だけに生き』ては居ないのです。

きょう一日、畑に居て出した結論は「まだ俗物でいよう。」
星の皇子さまの清々しさに気づき、改めて感動を呼び起こした一日でした。