沈黙の農村
現在が安全で平和だと、勘違いしていることです。
私の田舎では、まだ、小鳥がささやいていたのは、今から10年ほど前のこと、ブルーベリーの栽培をするに、小鳥が実どころか花を食べてしまうので、鳥よけネットを畑いっぱいに張るのが、大変な作業でした。
ところがここ数年、だんだん小鳥が居なくなって、ついに今年はネットを全く使用せずとも、小鳥がやって来ることはありませんでした。
1昨年からのことです。ネオニコチノイドの空中散布を、農協が推奨して、8月から9月のイネが稔る頃、見計らって一斉に防除をします。
まず、虫が居なくなりました。その死骸を小鳥が食べて、小鳥が死に、その死骸を食べてカラスが少なくなりました。
カラスは、秋になると柿の実をついばんで、標高の低い地域から順番に、平らげて登ってくるのですが、昨年は地域全ての柿が赤いまま残って、木になったまま朽ちました。
ついに、農村にはカラスさえ居なくなったしまったのです。
アメリカで55年前に予測されたことが、いままさに、日本の農村で起こっているのです。
モンサントでも遺伝子組み換え社でもありません。
みなさまの隣で微笑んでいる、真面目な農家のみなさまなのです。
田んぼの代を掻いた後に、必ず除草剤を撒きます。撒かないと草にやられて、全く収穫ができない状態になります。
田植え前の苗箱に、私には何なのか知りませんが、白い粉をたっぷり蒔くのが作法のようです。
そして、収穫前には前出の殺虫剤の、ネオニコチノイドを散布します。
殆どの農家がそれを行いますので、田んぼには、おたまじゃくしも、カエルもイモリも生きることができないのです。
自然栽培田は、蜘蛛の巣だらけになりますが、隣の田んぼにはクモも巣をかけておらず、下の土も上のイネもきれいなものです。
田舎では、キャベツやブロッコリーを栽培していますが、苗を植えた後に、除草剤を散布していますね。
大丈夫なのでしょうか?いいえ、農家も消費者も等しく、半分の方はガンで死ぬ運命にある事を、政府が言いましたね。
何故そうなっちゃったのか?
消費者が、見てくれの綺麗な野菜を求めた結果、農協が市場に忖度して、農薬消毒を多用し化学物質漬けの農業に、切り替えたからです。
そう、顧客ニーズに、忠実だったのです。
時々、隣家が農薬散布をする時、風向きに拠って我が家では、母か私の具合が悪くなります。
散布の空気が漂ってくるだけでも、疾患の恐れがあるのが農薬ですが、それをしない農家は、地域の目の敵になるのです。
みなさまが毎日、口にしている野菜やお米は、そのようにして育まれた賜物なのです。
一体、みなさまは、そんな農村を望んだのでしょうか?
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home