イノベーションとは、こんなよう。
イノベーション: innovation を分解すると in と nov と ation になる。これが意味深いのです。
単純に意訳すると「中から新しくする」となるわけですが、それを以って「新結合」とは訳せない。
単純な技術革新は一企業や設計士のレベルで構築できますが、イノベーションはそれでは到達できないレベルの位置づけだと考えています。
そこで、少し考察を加えてみましょう。
in とは、「入っていく」 異なった組織に参入するというか、交わる感じだと思います。異業種に積極的に参画していく感じで、相反するようなテーゼを持った企業や団体と交わることを意味しています。
novare 「新しくする」 新しいテーマをみんなで持つ、あるいは新しいニーズを発見する。 異なった業種のすり合わせをして、小異を捨てて大同につくというか、ぎりぎりのところで許し合う関係を構築する必要があります。
ation これもラテン語で、「計画して実行し成果を得る」一連の動詞の後につくかなり重要な意味合いを持ちます。
例えばオペレーション:「戦争を実行する」意味ですが、輜重(兵站)があって、前線があり、勝利して進駐して、平和を確保するまでの一連のアクション全体を指します。
ションベンが重要なのです。
異なった業種や考えを持った企業や個人が、あるテーマやニーズのもとに、連携を模索して、調査して計画しテストする。
どうしても譲れない処以外をそぎ落とし、実行に移してみる。修正して、とりあえず商品を売ってみる。顧客の反応を見て予期せぬ成功を伸ばし、失敗を改める先に、全く新しい価値観による新しい商品が見えてきます。
異業種の摺り合わせなので、従来の方法と違う作り方になっていく、それを当たり前にできるようにする。
材料の手配も、コレまでの常識とかけ離れた素材や仕入先になるのです。
必然的に、売り先も売り方も、それぞれ異なった方法になったり、シロウト然の、新しい方法を模索したり受け入れたりして、販売していくようになります。
それらを、まとめていくには、新しい仕組みの組織もまた作り上げていくことになります。
シュンペーターさんは、そんなふうに考えていたのではないのかなと、思います。