参議院議員選挙が終わり、一段落しましたが、争点となった消費税の5%アップについて、。
いま急に5%の変更が可能な状況が許されるとすれば、もうひとつの選択肢に消費税の廃止があります。
いずれも5%の変化であり、経済社会は受け入れられるレベルであります。
消費税は使おうとする時に課税の重さに気づかせる税制で、好むと好まざるとに拘わらず、財布にある金額以上の消費、あるいは買い物をすることができない欠陥があります。
消費税を上げた時、10%にしても、せいぜい売上げが10%から20%程度落ちるだけですが、確実に景気は悪化し国民はその変化による効果を感じ取るのは難しく、政府の消費税における収入が1,5倍程度の好転だけで終わり、しかも持続は難しく、更なる税率の引き上げの誘惑に時の政府はさいなまれ、その度に政権交代が繰り返され、日本は急速に没落していくトリガーに為りかねません。
一方、下げた時に、それはゼロになり、消費の波は一気に好転に振れ、バブルも亦再現可能の様相を示すでしょう。
その結果、企業の業績は上がり、高度成長期並みの累進課税を課せられていても、決算後あるいは過年度の業績に税率を掛ける所得税では、納税額の多さに気づいた時には既に手遅れですが、これまでの日々の低い売上で生活に苦労するより、納税の重さの苦労の方が何倍も楽な事を、企業人は気づきます。
消費税のもうひとつの欠陥は、輸出した時に総額について企業に戻す戻し税制は、国内での企業の付加価値の過程のすべてに税を戻すので、輸出の好景気にも拘わらず税収をは全く得られず、単に国内で消費されたもののみに偏ってしまう。
輸出依存型の日本経済では大きな欠陥であり、小さな国内生産活動に対してのみの課税が実質税収であり、国民が期待するGNPの半分にも満たない税収でしか効果はないのである。
また、国民に対する政治の善し悪しが、税収に反映する仕組みを維持していないと、政治家はサボタージュする。
消費税は国民の生活に対しての課税なので、政治家が愚かであっても税収が上がるので、彼らは努力の必要がない。
一方、所得税は政治の舵取りがよけれは、企業利益は増え給与も増し、高額所得者ほど税率が上がる累進課税方式は、出世したい、儲けたい、という人間の欲に素直な税制で、実際に低額所得者になってみると、その昔、税で苦しんでいたことが懐かしく、亦あのようになりたいと、私などは日々思っているのであります。
利益に課税する所得税累進課税方式は、政治家をして緊迫ならしめ、より税収の上がる「よりよい経済政治」を目指すようになり、結果として過ごしやすい社会を作ることが出来ます。
また、納税をきらう人達が居ることも亦事実でありますが、それを好まない時に逃避できる精度を持つことも亦、社会を安定させ住みよい社会を作ることに通じます。
例えば、高額納税がいやなら低額所得者になればよいことで、誰でも選ぶことが出来ます。それが累進課税制度の利点です。
一方、現在の税法や社会では、貧乏人が高率課税者となって、それがいやだと言っても、高額所得者にはなれず、窮乏社会から逃れられないことが、閉塞感を生むことにもつながっています。
何処の国に行こうと、日本ほど住み易い国はなく、私たち国民は住み続ける如かなく、累進課税率を上げたら脱出しようなどと言う企業の製品はボイコットすれば良く、むしろ、好景気に沸く日本の消費を当て込んで、流入する中国企業が増え、出る者もいれば入ってくる者もあり、結果として税収は格段に好転することを、政治家は体験を持って考え得る器量を欲しいと思います。