はじめから無農薬を求めて、百姓が出来るわけではないような気がします。
化学肥料が体に馴染まなくなったから、仕方なく山野の草や木を肥料に使っていたら、野菜ができたのです。食べてみると、これまで食べたことのない美味さで、昔の味がしました。
それが良いんだと知り、では、できる限り無農薬でと、スギナ抽出液や竹酢液や木酢を使ってみたところ、病気が治ると言うより、植物が以前より元気になって、花も咲き実をたくさん付けるようになったのです。
結果的に、無農薬が実現できたのです。
意を強くして、次の年は、春から無農薬に挑戦して、2年の収穫までを、化学肥料農薬無しでできましたので、今年も頑張ろうと思っています。
メタミドホスの事件は、根が深いと思っています。我が家でもそれまでは、がんがん農薬を使っていた農家のひとつでした。
それがどれだけの害になるか?と言うことを、誰も教えてはくれません。あなたが知らないように、農家も知らされておらず、知るよしもないのです。
昔はもっとひどくて、「水銀ボルドー」なる液により、トマトなどの消毒を行っていました。硫酸銅を湯で溶き(湯で溶かなければ溶けきれない量なのです)石灰を水に溶いた舟の中に流し込んだのが、有名なボルドー液です。そこに有機水銀を足して、、。 当時学生だった私は、休日の度に消毒の手伝いをしたのです。
トマトの木が真っ白になっていて、トマトも収穫後にひとつひとつ布で拭いて出荷していました。
葉に触っただけで、黄色い汁が付いてしまうような環境で、育てていましたが、それをヘンだと思う心の余裕はありませんでした。昭和40年から50年代のことです。
今の消毒液は透明になって、外見上は美しく見えますが、効果があるということは、疑問符を付けて見た方が安心のような気がします。
かの国の農業事情を想像するに、水にも不自由している広大な農地に野菜を作って、いったいどのようにして、安心な野菜を作り出しているのでしょうか?
相変わらず、バイヤーは見た目の良い野菜を求めていることでしょう。
昔の農家が家の国にいたなら、苗の時期にある程度効き目の持続する薬を芯に置き、以後は殺虫剤は使わないようにするでしょう。
キャベツの敵は蝶ですので、芯のところにいやな物質があれば、とまることはないでしょう。キャベツは芯に対して外から新しい葉が育って巻いてきますので、結果として綺麗なキャベツを出荷することができます。
このキャベツを抽出検査しても、目視の検査で綺麗なモノを受け入れる考えや、農薬は外に付いていると考えている検査では、検出することはできないと思います。
今の食品法では、加工食品を加工した場所と、原材料を表示すれば良く、輸入の原材料の原産地を表示する義務はないのでしょうか。
私は自家製だったり、県内産だったりしているので、かえって目立つようにそれを書いています。
業者の心を読めば、原料名だけ書いているのは多分輸入だからでしょう。同業大手さんですが、国産を使っている方は、「国産」と全てに書いていますもの。 無記名なのに国産100%でしかも安い!!なんて言えば、それは、単にアホなだけで、暫くすれば消えていく運命なのではないでしょうか。
中には輸入先を見落とすように、見づらく書いてあるのもありますが、書かないよりはマシですけど、心根も読み取れますよね。
でも、消費者は賢くならねばならない世の中は、”変だ”とも思いますが、どこかで何かが狂っていることに、疑問を呈しない限り難しいのではないでしょうか。